田母神俊雄氏の論文 を読んだ。 内容が正しいかどうかなんて分からない。 論文審査がされたことだし、書いてあることに大きな嘘がないという前提で読んでみた。 こういう歴史の一面もある、というのは理解できた。
太平洋戦争は日本が窮地に陥り始めた戦争、とだけは教えられてきた覚えがあるのだが、一方的な見解なのかもしれないが、なぜ窮地に陥ったのかといった理由が理解できた。 日本としては理想を掲げ「すばらしくしてやる!」と思って実行したのだろうが、理想が相手方には評判悪かったのか、手段がわるかったのか、結果として謝罪しているわけだ。
なんだか思うのは、当時の日本の進出と現在のアメリカのイラク侵攻になんだか共通するものが見える。 進出する側は進出を正当化する理由をそれなりにつけている。 当時の日本については『現在の中国政府から「日本の侵略」を執拗に追求されるが、我が国は日清戦争、日露戦争などによって国際法上合法的に中国大陸に権益を得て、これを守るために条約等に基づいて軍を配置したのである。これに対し、圧力をかけて条約を無理矢理締結させたのだから条約そのものが無効だという人もいるが、昔も今も多少の圧力を伴わない条約など存在したことがない。』とあるが、今アメリカがイラクにたいして行っている、国連の決議を得て軍を出している、っていうのとよく似ている。 当時の日本人がテロで攻撃されている件も、まさにイラクで自爆テロされているのとよく似ている。
『歴史を抹殺された国家は衰退の一途を辿るのみである。』とあるが、抹殺されそうになっている歴史を知らされて思ったことがある。 歴史を学び、同じ轍を踏むようなことは避けるべきだ。 当時の日本のアジア侵攻と、アメリカを中心としたイラク侵攻が、あまりにも似ているからだ。 可能性は低いかもしれないが、イラクを侵攻している側を陥れるような情勢になったときに、侵攻している側が「歴史を抹殺」される側となるかもしれない。 そうならなかっとしても、何らかの火種を残していくのかもしれない。
「戦争責任を否定するような発言」と評されている論文であるが、むしろ今後の展開を見積もる上で重要な歴史事実が書かれた論文であると私は考える。 このような歴史事実を持った上で、たとえばこれからのイラクどうするの?っていうのはいろいろ考えられるはずだ。 そういう意味では『歴史を抹殺された国家は衰退の一途を辿るのみ』であろう。 もっと僕らは勉強すべきだ。
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