企業研究:ターボリナックス株式会社

おとといのツッコミで


離れているから気付いてないだろうが、
うちは確実に売り上げは伸びているのだよ。
はぁはぁはぁはぁはぁはぁ。

という書き込みがあって「あれそうなの?」って思ったのでちょいとしらべてみた。


簡単なところで、信用調査会社から数字を取ってきた。 平成16年12月期で売り上げ660百万円で利益51,200千円、平成15年12月期で売上高579百万円で利益-60,000円。 売り上げ・利益ともに増えていますね。 ここで終わったら与信確認して「はい、おっしゃるとおりですね」ってことで面白くないので、もうちょっと研究してみる


気になったのが、売上高の増分の割には利益がよく増えていること。 まずは平成15年度と16年度の費用を計算してみる。 単純に 「
利益 = 売上 - 費用」→「費用 = 売上 - 利益」という関係になっているとすると、平成15年は 579,000 - (-60,000) = 639,000 (6億3900万円) で、平成16年が 660,000 - 51,200 = 608,800 (6億880万円) 。 費用を3千万円程度削った上に利益を1億円ほど増やしているわけで。 ここからどのように見えるか考えたところ、たとえば販管費とか抑えたりして低コスト体質に持ち込んで売り上げ増に加えて経費削減に成功した、とかだとよいパターンかなぁと。 逆に先行投資を抑えれば費用はぐっとおさえられるわけであり、これだと悪いパターンかな。


ついでにターボリナックスの親会社のライブドアの中間決算の内容を見てみる。 (http://finance.livedoor.com/img/ir/4753/explanation/data_0505.pdf)
この資料のセグメント別決算状況のネットワークソリューション事業のところにターボリナックスが書かれている。 「あれターボリナックスってソフトウェア屋じゃなかったの?」っていう疑問がわくのだが、最近、「AMD64/EM64T のLinux distribution がリリースがされるかと思ったら、Linux 用 Skype が先に出てきちゃった」とかいう不思議現象が、なんとなく理解できた気がする。 話を戻して、ネットワークソリューション事業の連結をまとめてみた。



期間 売上 利益 利益率 (単位 百万円)
2003/10 - 2003/12 : 642 83 13%
2004/01 - 2004/03 : 1,255 100 8%
2004/04 - 2004/06 : 744 141 19%
2004/07 - 2004/09 : 933 463 49%
2004/10 - 2004/12 : 864 473 54%
2005/01 - 2005/03 : 1,228 606 49%

ターボリナックスがライブドアのグループになったのが2004年5月と考えると、2004/04の quoter からマージされたと見ることができて、 2005年1〜3月期が 2004年1〜3月期より売上減となっており、ターボリナックスが単純に計算して四半期あたり1.5億円売り上げるとすると、ライブドアのネットワークソリューション事業の売上がターボリナックスを除外して計算すると 1,078百万円ぐらいになるってことですかね。 しかも2004年7〜9月期から急激に利益率があがっているのですが何かあったのでしょうかね。 実質売上が減っているのに利益率が上がるっていうの、上のターボリナックスの費用は同じなのに増収増益みたいに不思議に思うわけで。 利益率よい事業を拡大できて、利益率低い事業を縮小できた、とかならいいのですが。 (経費削減だけで利益率40%増は神業だから無理に近いけど。) って、いつのまにかライブドアのネットワークソリューション事業の研究になってるかも。


以上をまとめて、昔いた会社が、横井がいたときといなくなったときを境にどのようになったかを考えたところ:



  • 横井がいなくなって増収増益

  • 横井がいなくなったあと、人増えたけど経費はいっしょ

  • 横井がいなくなってLinuxディストリビューション屋からネットワークソリューション事業にシフト


なんだ、おれいなくなってよくなったんじゃん。(笑) 儲からない事業とはおさらばできて増収増益で経費削減なんだから。

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