[Misc] 高杉良 「虚構の城」


高杉良の処女作「虚構の城」という小説を読んだ。会社があって社会情勢があって人があって... という小説の特徴は、このころからあったみたい。



この小説の舞台になっているのは大和鉱油こと出光興産に勤めている技師 (と言っても架空) が主人公になっている。その会社は規模に似合わず労働組合が存在しないとか、オーナー企業のままだとか、「人間尊重」「大家族主義」「消費者本位」という主張に疑問があるなどのことが書かれており、なかなか興味をもって読むことができた。それにしても未だにこの「人間尊重」「大家族主義」「消費者本位」がかかげられているというところに、小説を読んだあとということもあり、ププッと笑ってしまった。



詳しくは、小説そのものを読んでくれ。出光という会社の特異性だけでなく、そこに繰り広げられる人間ドラマなんかもしっかりしていて、オチもきちんとあるあたりが素晴しいなぁ。

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