カーボンファイバー釣竿を無線のアンテナとして使ってみる。
最近、Twitterなどでカーボンファイバー釣竿を長尺なアンテナとして利用する方法が流行りだしている。カーボンファイバー自体は電流に対しての抵抗ではあるが電気は導通する性質がある。 昔は数m〜数十mのアンテナを設置するときにカーボンファイバー釣竿を使ったら釣竿にも電流が流れて、アンテナとして安定しなかったという話だけは聞いたことがある。だったらカーボンファイバー釣竿自体に電力をかけてアンテナにしてしまえばよいのではないかとか、私も考えはしたがやってこなかった。 ここでJS1WWRさんが1年ほど前からカーボン竿をアンテナにしてみたところ、予想以上に無線交信できてしまった話をされており、ジワリジワリと流行り始めた次第。 まずは10mのカーボン釣竿に、IC-705+MAT-705のアンテナチューナ(ATU)を組み合わせてみた。カウンターポイズ側には適当な電線6mを4本ほど準備して地面に敷設し、アンテナチューナのGND側、同軸の外側と結線しておいた。 アンテナの長さに対して適切なコイルのリアクタンスが必要なのだが、その部分はATUにお任せした。SWRはきちんと落ちるし、よく聞こえるし、5W出力ならば国内交信も安定している。暁埠頭公園から7MHzで四国・北海道とモールスで交信できました。 その後は自宅から4mぐらいのカーボン釣竿をベランダから出して、アンテナチューナにICOM AH-4を使って、無線機はIC-7300を使ってみた。カウンターポイズは同様に5m程度の電線を数本、ベランダに広げておいた。 無線交信には至っていないが、 Reverese Beacon network の結果 を見たところ、50W出力で国内にはだいたい届いているようだ。 ベランダの場所が良くないので到達している電波のデシベルは弱い気がするが、まぁいいか。 ATUと釣竿アンテナを組み合わせる方法は割とお手軽だったので、難しいことを考えずにHF短波帯で無線を始めてみたい方にはお手軽でよいのかもしれない。ATUがちょっと高いけど、ここはN7DDC設計のATU-100などが激安で売っているので、これらを組み合わせて始められても良いかも。 それにしても、カーボン釣竿はHFのアンテナ設営に向かないという話を常識と捉えてカーボン竿をアンテナにすることを試さずに来ていたのですが。当...